[Review] Iron Chic “The Constant One”

The Constant OneRelease Date: 2013/11/05
Label: Bridge Nine Records

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全メロディックパンク好きはもちろん洋楽より邦楽派という人、とりあえずシンガロングしたい!といった人にぜひ聴いてもらいたいバンドがいる。それはIron Chicというロングアイランドのメロディックパンクバンドだ。いや、もうすでにパンク好きには広く知られていると思うが、そんな人には“今回のアルバムは確実に一周り、二周りもパワーアップしている。”とでも伝えておこう。

新しいアルバムのタイトルは『The Constant One 』。11月5日にリリースされた。EP、アルバム・・・出るもの出るものどれも期待を裏切らない作品となっているのだが、今回のアルバムはまた一段とパワーアップした作品となっている。

彼らのよさはパンクというジャンルのなかでもあたたかみがあるバンドであるということだろう。海外のメロディックパンクバンドの曲というと攻撃的で尖ったものが多く、日本のメロディックパンクは海外に比べ、攻撃的というより、あたたかみや青春味がある。邦楽好きな人はそういったところが洋楽よりも好きなところなのではないだろうか。

しかし、このバンドは攻撃的であるのに、あたたかみや青春を感じるという海外のよさ、日本のよさ両方を兼ね備えた最強バンドなのである。今回のアルバムではその彼らの良さとさらに遊び心を感じる。それは彼らのEPである『Shitty Rambo e.p.』と比べてみると特によくわかるだろう。

1曲目『The End』から流れていくように始まる『Bogus Journey』はシンガロングしたい人たちには一発!“まさにこういうのを待ってたんだ!!!!”と興奮する人たちが続出することだろう。

5曲目の『Prototypes』では暑苦しく青春味全開。渋いボーカルの声が暑苦しさをこれでもかというぐらい増大させていく。聴いてるだけで彼らが汗をかきながら演奏している姿が浮かんでくる。だが、それが彼らだからこそ嫌ではない。いや、むしろ彼らの“かっこよさ”に繋がっていくのだ。

Iron Chicを今から聴くという人はこのバンドをきっかけにパンクの良さをどんどん知ることになるだろう。

そして、このアルバムは進化していく彼らを目の当たりにできる、なんともわくわくさせられるアルバムだ。

(Written by 北村奈都樹 [Twitter])

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