[Review] Joie De Vivre / Prawn split

Joie De Vivre Prawn split

Release Date: 2014/02/11
Label: Topshelf records / Count Your Lucky Stars records

Facebook (Joie De Vivre / Prawn) / bandcamp

2000年代バンド、USシカゴ・イリノイのエモバンドJoie De Vivre とニュージャージーの清涼系エモPRAWNのスプリットが2月11日にリリースされた。

まず始めの3曲はJoie De Vivreからスタート。毎作、American football、Mineralを中心とした90年代エモへのリスペクトがうかがえるこのバンド。やはり今作でもそのその色は強く、90年代エモムーブメント真っ只中に青春を味わっていたリスナーにとっては、懐かしさを感じるのではないだろうか。

“Martin Park”のシンプルでありながら哀愁漂うギターリフ、一発一発に重みがあり、余韻を残していくドラミング、“Tenspopet”のすっと入ってくるトランペットが生み出す郷愁感、”Good Morning Mr. Franklin”のリズミカルなサウンド、下手さが余計にエモーショナルを増大させるボーカル・・・この3曲を聴けばあの名盤“American football”が思わず蘇ってくるのではないだろうか。

一方、PRAWNも、自身の色をそのままに清涼&青春味サウンドを披露している。そして今作では他の「清涼系」バンドよりもまた格段に上をいっている。以前よりも増したのはなんといっても透明感だ。どう演奏したらここまでの透明感が生まれるのだろうか、と思わず考えてしまうほど、その純度は他のバンドよりも圧倒的。特に“Fracture”での美しく冷たい唄心ギターリフは必聴。そしてその透明感ある青春味サウンドを土台に、“Why You Always Leave A Note”では、キャッチーですぐさまシンガロング間違いなしのサウンドを作り上げている。

互いに自身の色を守り続けながらもさらにレベルアップした楽曲の数々。彼らのファンはもちろん、90年代エモ好きは確実に聴かなければならない作品となっている。

written by 北村奈都樹

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