[Review] I Am The Avalanche “Wolverines”

Wolverines
Release Date: 2014/03/19
Label: I Surender Records / ICE GRILL$ Records

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ニューヨークのパンクロックバンドI Am The Avalancheの通算3枚目となるアルバム”Wolverines”。国内盤はICE GRILL$ recordsから。若手注目株のリリースが多かったレーベルにおいて、Senses Failに次ぐ規模の大きなバンドのリリースとなっている。

このバンドを説明するにあたって、必ず付いて回るのが「元The MovielifeのVinnieがボーカルを務める」という触れ込み。ただ、I Am The Avalancheが結成されて今年ですでに10年、今作が3枚目のアルバムということで、しっかりとバンドのスタイルが確立されていて、それが色濃く出た作品になっている。

他のバンドとは一線を画す、ちょっぴりクセのある独特な曲の展開。それでも一度聞けば、メロディーが耳に残るから不思議。やっていることがシンプルだからなのか、それともカリスマ的なボーカルの声のおかげなのか。スルメ盤なんて表現をよく使ったりするけど、一度聞いただけでも内容がすんなりと入ってきて、聴けば聴くほど良さがどんどんと染み出してくる、なかなかこんな音源はないと思う。

メンバーが4人に減ったことがバンドに起こった変化ではあるが、サウンドの力強さは決して衰えない。前作”Avalanche United”と比べると、ハキハキとしたリズムのロックンロールテイストナンバーが減り、ほとんどの曲がミドルテンポ、スローテンポでまとめられているが、聴いていて決して冗長な印象を受けることはなく、気持ちを体の奥底からめいっぱい引きずり出すかのような、エネルギッシュな曲が詰まった作品に仕上がっている。

そして、音源を聞いて思うのは、このバンドのライブがとにかく観たいということ。音源を聞く限りでは、どっしりと安定感があり、大人びて落ち着いたパンクロックだということを感じる人が多いと思う。ただ、このバンドのライブは、「メロディックハードコア」という言葉がぴったりの、激しいエネルギーを放つパフォーマンスが魅力。あの雰囲気を一度体感してしまったら、また観たいと思わずにはいられないカッコよさなのである。

まだ来日が決まったわけではないが、積極的に来日公演を招聘しているレーベルICE GRILL$ Recordsからリリースされたということで、きっと近いうちにライブを観れる機会が来るはず。その来たるべき日に備えるという意味でも、ぜひともこのバンドの曲が持つ魅力を体感して欲しい。

(written by 3104punx)

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