[Review] Remiss “I Can’t See In Color Anymore”

remiss Release Date: 2013/10/22
Label: Hang In There Records

bandcamp / Facebook

アイオワ州のemo/pop punk バンドRemissのEP『I Can’t See In Color Anymore』が10月22日にリリースされた。

3月にリリースされた新曲『Spring MMXIII』ではパンク色が強い曲であったが、今回のこのEPではエモ寄りで静寂でありながらも熱さがひしひしと伝わってくる。以前は割とパンク要素も多く取り入れられていて聴きやすい曲が多かったが、今回は1曲1曲が重く、このバンドを初めて聴く人には聴きにくいものとなっているかもしれない。しかし、このバンドをよく知っている人にとっては今まで以上に感情をむき出しにしている彼らに今までにないかっこよさを感じるのではないだろうか。

まず、1曲目『Azure』ではじわじわと滲み出てくる悲壮感とそんな中にも希望は捨てていないといった微かな光がみえてくるような曲となっている。そして2曲目『97&98』ではエモーショナルなボーカルとしゃがれた男臭いボーカルが交わったときに感じる彼らの根底から湧き出てくるような熱さに心を揺さぶられることだろう。一方で、今までの曲と近いと感じるのが『So It Goes』。エモ寄りでありながらもところどころにパンクらしい疾走感が感じられ、エモ好きとパンク好きの両方の心を掴む曲となっている。
とてもダークな世界の中でどう思いをぶつけたらいいのか考えているようにも思える今回のEP。そしてここでみせるこのバンドのもがきにも似た表現の仕方は唯一無二。エモやポップパンクといったジャンルでありながらも、ハードコアにも影響を与える存在となるのではないだろうか。

(Written by 北村奈都樹 [Twitter])

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