大阪のハードコアバンド、Brave Out。ハードコアに対する愛を凝縮したサウンドとパフォーマンスで、地元だけでなく全国で人気の高いユースクルーハードコアバンドです。
バンドは5曲入りの7インチ音源、”Growing Distance“を3/18にリリースする予定。今回はそのリリースに際してメンバー全員に集まっていただき、音源についての話を中心に、インタビューに答えてもらいました。
内容盛りだくさんのため、3つの記事に分けて投稿しました。part1は、リリースに至る経緯と音作りについての話です。
(Interview by 3104punx)
Brave Out are;
Vo: Yoshikawa
Gt: Takasago
Ba: Nezben
Dr: Hideta
この度はリリースおめでとうございます。リリースが迫ってきた今のタイミングで、まずは一言ずつ順番にコメントをお願いします!
Takasago: 今回、リリース関連で自分たちでやることが多いので、レコ発を終えるまで上手くいくか不安です。ただ、不安ではあるけど、自分たちで全てやるは楽しくもあります。
Nezben: これからいっぱいライブもあるし、次のリリースもしたいし、次に次にって感じで頑張っていけたらと思ってます。
Hideta: 今までバンドやってて、レコードでリリースしたことがないから、今回EPを7インチという形で出せて、ようやくハードコアバンドらしいことが出来たなって思ってます。
Yoshikawa: なんか一言って、一番難しいなぁ笑。 まぁ、やっと出せたってのが本音かな。
いつ頃からレコードという形でこのバンドの音源を出したいと思っていましたか?
Yoshikawa: バンドを始めた頃からちゃう? 結成は2012年の10月で、ファーストショウが2013年の5月なんやけど、最初の7曲入りの音源の時点で、レコードで出そうかどうか迷ってたぐらいやし。
Takasago: でも、最初の音源は名刺代わりにしたいなという思いもあって、結局、手にとってもらいやすいCDという形でリリースしました。
Yoshikawa: ユースクルーのバンド、というかハードコアバンド全部なんやけど、基本、今でもみんな7インチで音源をリリースしてて。他の媒体になかなか移らないっていうそこが、ハードコアが保守的って言われる部分なんやろうけど。
今回ってリリースは7インチだけですか?
Takasago: 7インチのほかにデジタルでも出す予定。あとはインドネシア盤が、Straight Answerというバンドのメンバー、Acaがやってるレーベル”Here To Stay”からカセットテープでリリースされます。
Yoshikawa: まだ、どのタイミングとか、どれくらいの本数とか、メンバーみんな分かってないんやけど笑。
国内でのリリースは、吉川さんのレーベル (Fired Stomp Records) からリリースですよね? セルフレーベルにこだわってるとかあるんですか?
Yoshikawa: いや、ない笑。
Takasago, Nezben: 出してくれるところがないから? 笑
Yoshikawa: もともとレーベルをやりたいとも思ってなかったんやけど、Union of Faith (ex The First Step) っていうバンドが日本版を出したいって言ってきた時に、レーベルの表記がないのもちょっと、って思って急遽作った感じ。
逆に、アメリカのレーベルとかにリリースしないか?って提案はしなかったんですか?
Yoshikawa: いくつかしてみたけど、やっぱりどこも地元のバンドのリリースで手一杯で。あと、出してもらったところで、自分らがそのレーベルに対して何も貢献できないなって思ったし、それはハードコアの感覚じゃないから。
出してもらって、はい終わり、ってのはなんか違うかなぁって。利用するだけじゃなくて、相互利益みたいなことがないと。その相互利益ってのがハードコアが続いてきた理由やし、魅力やとも思うからね。
なるほどー。じゃあ次の質問。今回のEPのリリースって、いつ頃から考えてたんですか?
Yoshikawa: 2014年のデモ出した後には、もう考えてたな。
Takasago: 曲作りは2014年のデモ出した後から始めてました。一回、2015年の年末に、新しいEPに向けたプリプロダクションを、今回音源を録った場所でもあるRed Hot Studioでやって、その時は、翌年の春にはリリースしますってことを言ってたんやけど、結局1年後になってしまったという感じで。
遅れてしまったのは何が原因になったんですか?
Takasago: うーん、いろいろあったけど、まずは曲ができなかった。
Yoshikawa: 思ったような曲ができなくて。
Takasago: みんなそれぞれが持ってきた曲をどんどんボツにしたりして。だから、ボツ曲はめちゃくちゃある。
今回収録されてる曲が出来てきたのって、いつぐらいのタイミングですか?
Yoshikawa: Peaceとかは早くて、1年ぐらい前にはもうあった。
Nezben: んで、そっから2ヶ月、3ヶ月に一曲ずつとか。
Yoshikawa: 曲自体は去年の夏には出来てたんちゃう?
Takasago: まぁ、でも、レックに合わせて作った感じはあったかなぁ。
じゃあ、今回リリースするのが決まってるから、頑張って作ろうって感じやったんですね。
Takasago: あとは、前にドラムを叩いてくれてたヤマモっちゃんが抜けたことも、リリースが遅れてしまった原因の一つですね。
ヤマモっちゃんは技術力があって、本当にいいドラム叩いてたので、継承するのが大変でした (笑)
それじゃあ、続いては音作りの話。どういうところを意識したとか、何かを参考にしたとかいう話があれば教えてください。
Nezben: プロデューサーでいうと、DescendentsのBill Stevensonがプロデュースした音源を聴きました。The Swellersとか、The SwellersとかThe Swellersとか笑。
ビルの音源の何がいいかって言うと、ベースとギターとドラムと、全部の音がそれぞれちゃんと聞こえるんですよね。単純なんすけど。聞こえない楽器がないんです。特に、FC FiVEの音源。Come To The Endだけ、プロデューサー、Billなんです。
一同: へー。
Nezben: 音圧ってだけでいうと、Come To The Endはそこまでなんですけど、バランスが神がかってて。全部の楽器が綺麗に聞こえるんです。
Brave Outの場合やと、聞こえない音があったら、バカじゃないすか笑。それは、音源でもライブでもそうで、音圧至上主義にはならないように心がけました。
でも、今回音源聞かしてもらった印象なんですけど、ライブでは割とスカっとした音のイメージがあるのに対して、かなり骨太なサウンドやなぁっていう印象を受けたんですけど。
Nezben: それは、そう言ってもらえてうれしいです。機材関係は、全部自分たちでDIYにやってて、機材を選ぶだけじゃなくて、用途に合わせて改造したりして。
Takasago: ギターの音作りでいうと、参考にしたのが、ボストンのSpiritsってバンドで。ギターのメンバーとFacebookで友達なんですけど、そいつがレコーディングの風景をアップしてて。
正直、ハードコアのバンドって、そこまで機材にこだわってないのかなぁって思ってて。ユースクルーとかやとめちゃくちゃ安い機材を使ってるバンドも多いし。
でも、そいつは1本のギターに対してアンプを4発ぐらい積んでて。こんなんすんの?って思って。確かに、Spititsは音源の音がいいんすよね。
で、そいつにFacebookでメッセージ送って、どうやってんの?って聞いたら、アンプ4本繋いでることを教えてくれて。んで、結局、機材に詳しいツジモト(Nezben)に聞いて、今回の音源でもアンプ4本繋いでます。
Nezben: ちなみに、そのうちの一つのキャビは、メタリカが2ndで使ってるやつです笑。 4本のアンプを繋げる機材がなかったから、自分で作ったりしました。
Takasago: エンジニアをしてくれたヨリさん (Burning SignやNOT II BELIKESOMEONEのレコーディングも担当、ex-Straight Savage Style) の協力もあって、いい感じに仕上がりました。
Part2に続く。