[Interview] Brave Out (part2)

5曲入りの7インチ音源”Growing Distance“を3/18にリリースする大阪のユースクルーハードコア、Brave Outのインタビュー。part1からの続きです。

part2では歌詞について、さらにそこから派生して、ハードコアの魅力や考え方について話してもらっています。

(Interview by 3104punx)

Brave Out are;
Vo: Yoshikawa
Gt: Takasago
Ba: Nezben
Dr: Hideta

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それでは続いて、歌詞の内容について。今回の作品”Growing Distance”でどのようなことを歌っているか教えてください。

Yoshikawa: 今までリリースしてる2枚違うところでいうと、今回のEPでは、ハードコアについて一切歌ってないんよね。今までは、ハードコアに関わる部分を歌ってたけど、今回はもっと普遍的なテーマで歌ってるから、そこは結構違うんかな。

基本的には、自分を鼓舞するような歌詞だと思うんですけど、中には相手に対する思いをぶつけてる曲もありますよね。全部相手のせいにしてしまうのもダメだし、かといって、全て自分が背負うのも違うし、その辺のバランスって難しくないですか?

Yoshikawa: それは、難しいよね。結局、どの視点から歌うかやと思うんやけど。

2014年のときは、自分と仲間がいて、それを邪魔しようとする第3者がいて、そういう構図で歌ってた気がするけど、今回はあんまりそういうことは考えてないかな。

今回歌ってる普遍的なことっていうのは、普段の生活に関することですか?

Yoshikawa: そうやね。あとは、最近考えてたこととか。歌詞書いてきたときに思ったのが、自分の考えがしっかりしてないと、ちゃんと歌詞って書けないなってことで。別にしっかりしてるから書けるわけじゃなくて、書いている中でしっかりさせていかないと書けない。

ぼやっと思ってるだけじゃだめで、それを明確にしていく作業は、自分自身との擦り合わせって感じかな。ある出来事に対して、自分のなかで白黒をハッキリつけておかないと歌詞は書けないなって、毎回感じてたけど、今回は特に思った。PeaceとかGrowing Distanceとか。

Growing Dsitanceが一番難しかったかな。自分の社会的な価値観がしっかりしてないと書けないから、時間をかけて、自分との擦り合わせを行っていったなぁ。

Takasago: Growing Distanceって、何歌ってるんすか?

Yoshikawa: あれは、ヘイトスピーチについてやな。

Takasago: ヘイトスピーチから距離を取る、ってことですか?

Yoshikawa: いや違う。 ヘイトスピーチすることで世界から離れてしまうよ、って。 僕は人類の進歩=ヒューマニズムの進歩だと思ってるし(笑)

でも逆にそういう奴をTwitterとかでわざわざ探してまで見つけて晒しあげしたりするのもどうかと思うんよね。 それでストレス感じてそこで攻撃的になってしまってもな〜とも思うわけです。

暴力は暴力しか生まない、みたいなことですよね?

Yoshikawa: うーん、すごく難しいんよね。メッセージとして強くないとダメなんやけど、強くしすぎて「ネトウヨ全員死ね」みたいなのも、絶対に違うし。そこは、めちゃくちゃ難しかった。まぁ、みんなそれぞれ”Growing Distance”って曲の歌詞を読んでもらって、それぞれ判断してもらいたいかな。

なるほどー。ほかのメンバーは、曲を演奏するときに、歌詞の意味をある程度ふわっと知った状態で演奏するんですか?

Nezben: まぁ、曲が出来上がってから、最後にグッと読む感じですね。

なるほどー。それだと、吉川さんだけに対する質問になっちゃうかもですけど、ライブ中は、歌詞をみんなに届けたいという気持ちを持って演奏するのか、単に自分を鼓舞させる糧として歌詞が作用するのか、どちらですか?

Yoshikawa: ライブでは、自分の声を聞いて興奮する感じかな。大きい声だしたら、体が震えるし、後ろで大きい音も鳴ってるし。

あ、でも、歌詞を聞いても自分のテンションは上がってるかも。それは、ハードコアのいいところやと思うし。普段の生活では言えないことを言えるっていうね。一例を出せば、”Open Wide”って曲なんかは、歌詞を分かってステージに立ってるから、ライブ中も歌詞に意識は行くかなぁ。

Takasago: 歌詞の内容に関しては、吉川さんは絶対変なことを言わないって信頼してるし、あとは、曲としての「聞こえ」の部分、つまりコーラスとかシンガロングのしやすさとかは、考えてやってます。

Yoshikawa: あと歌詞の話で言えば、引用とか結構多いな。

引用とか結構あるんですか?

Yoshikawa: ほとんど引用ちゃうかな。

それは他のハードコアバンドの歌詞から?

Yoshikawa: そうそう。他のハードコアバンドの歌詞を読んで、翻訳をしたりするんやけど、不思議と考え方が近いんよね。

Nezben:  “My Fight”のthis is my~ってとこは、Inside OutのBurning Fightと一緒ですよね。

Yoshikawa: あー、あれは完全に一緒。

自分がぼんやりと考えたことに関して、歌詞を読んだら「あ、これや、俺が言いたかったこと!」みたいなことが多くて。レイキャポ (Youth of Todayのvo.)とか。

今、歌詞の話をずっとしていて、歌詞もハードコアの大事なところの一つだと改めて思ったんですけど、各自のハードコアの好きなところや魅力に感じるところを教えてください。

Yoshikawa: それ、難しいなぁ。

一番とかじゃなくていいんで、こういうとこ好き!みたいな感じで。

Takasago:  まずは、エネルギッシュなとこ。

うんうん。もちろんライブが一番エネルギッシュやと思うけど、音源を聴いてても伝わってくる?

Takasago: そうですねー。聴いてて、イヤホンから汗とかツバとか出てきそうな感じ笑。

Yoshikawa: 生々しいんよな。他のジャンルにはない生々しさ。

Takasago: あと、そのエネルギッシュさが出る根底にある部分も好き。怒りとか、分かりやすいところで言うと「差別はダメ」って言うメッセージ性とか。

なんか、エネルギッシュさっていうと、たとえばステージでめちゃくちゃするとか、モッシュで人を蹴りまくるとか、暴力的なイメージになりがちやけど、自分はそういう暴力性に共感してるんじゃなくて、もっと内面から来る攻撃性にすごく共感してます。

Nezben: 自分が感じるのは、一歩ひいて物事を冷静に見てる人がハードコアやってる人には多いなってことですね。

Yoshikawa: なんていうか、信者的な人がいない気がするんよな。たとえば、好きなバンドが間違ったこと言ったら、それに対してちゃんと間違ってるって言うし。ツジモトくん(Nezben)が言ったみたいに、一歩引いて見れてる人が多いんやろうな。

それの例として、レコードのジャケットについて、これはダサいっていうのを割と平気で言ったり、なんならダサいジャケを探したり。一人一枚ぐらいあるんちゃうかな、これはヤバいなみたいなやつ笑。 んで、そういう話をするのも好きかもね。SSDがハードロックになったとか、個人的にもそういう話は好き。

ハードコアって保守的な感覚が土台にあって、そこにリベラル的価値観が乗っかってるっていう風に感じてるんよね。そういうところも自分的に心地が良いかな。例えば、見た目の話でいえば、男の人は男っぽい服着るし、化粧もせえへん。でも考え方でいったら差別的なものはないし、オープンマインドな人が多いと思う。

Hideta: ハードコア、特にユースクルーについていえば、「他人がAだから自分はBだ」という感じではなく、「自分の思うことはこうだからこれをする」って人が多い気がして、そこが魅力かな。

Yoshikawa: つまり、カウンターカルチャーじゃないってことやんな。

Hideta: まぁ、もちろん、相手に対して自分はこういう風に思うって言う、カウンターカルチャーもあるんですけど、それ以前に自分を持ってるっていうか。

Yoshikawa: 世間に対してヘソを曲げていないんよな。

じゃあ、何かに対して攻撃したりしないってことですか?

Yoshikawa: うん、逆なんよね。自分たちが一番かっこいいから、お前らは俺たちの真似しろよ、みたいな考え方なんよね。ストレートエッジとかもそう。

あんまり詳しくないですけど、パンクとかって体制や社会の理不尽さに怒りを向けて歌ってきたわけやん? ユースクルーって、そういうことを歌ってきてないと思うんよね。 どっちかっていうと心のあり様とかを歌ってきてる。 でもポップス的アプローチじゃない。 難しい(笑)

Takasago: よく、”You lose”みたいな歌詞、ありますもんね。

Yoshikawa: うん。 だから、僕は負け犬根性を克服する、卒業することがユースクルーの目指すところだと解釈してる。ユースクルーって負け犬の対極に位置してんねん、多分(笑)

ユースクルー好きな人って、物事に対して斜に構えない人が多い気せえへん? つまりはそういう音楽なんじゃないかなと思ってる。

Brave Outは、やっぱりユースクルーハードコアバンド?

Takasago: もちろん。

ユースクルーっていう言葉を、知らない人にわかりやすく説明するなら?

Takasago: あー。音楽性で言うたら、キャッチーなコード進行。

Yoshikawa:  聴いてもらったらいいんちゃう?例を挙げて。なかなか言葉で説明するのは難しいし。

Nezben: あ、でも、「クラスにイケてて騒いでたやつがいたやろ。んで、クラスにそれを後ろの方で大人しく見てたやつもいた。その後者が、ほんとは自分も実力あるのにって思って、溜め込んだ怒りを爆発させて、楽器持ったのがユースクルーやねん」ってタカサゴにしてもらった説明がなんとなく自分の中でしっくりきてる。

わかりやすい

Yoshikawa: ユースクルーって、悪く言えば様式美なんやけど、よく言えば迷う必要がない。それがかっこいいことって確立されてるから、結局みんなかっこいい。

なるほど、みんな自分たちのスタイルに誇りや自信を持ってると。

Yoshikawa: そうそう。だから量産型っちゃ量産型なんやけど。

(参考: ユールクルー [Wikipedia] )

part3に続く。

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