[Disk Review] Tiny Moving Parts ”Pleasant Living”

Tiny Moving Parts ”Pleasant Living”Release Date: 2014/09/09
Label: Triple Crown Records
Hometown: Benson, MN

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You Blew It!やDads、Into It. Over It.などのEmoにくくられるバンドが、現在インディーシーンにおけるトレンドになっているのは間違いない。American FootballやMineralなどが活動再開したのとは別に、こういったEmoというジャンルの再興を指して”Emo Revival”などと呼ばれたりもしている。そのEmo Revivalにカテゴライズされるバンドのなかで、間違いなくチェックしておくべきなのが、今回紹介するTiny Moving Partsである。

リリースはTriple Crown Recordsから。2000年代の音楽シーンから見れば、レーベルのカラーはEmo/Popといったイメージだが、最近ではInto It. Over It.やFoxing、Weatherboxといったアーティストが所属するレーベルであり、Emo Revivialのブームに一役買っていると言えるだろう。IIOIのEvanにプロデュースしてもらう若手バンドも増えており、レーベルの関係から本作品もそうなのかと思いきや、プロデューサーはAgainst Me!やJawbreaker、Small Brown Bikeなどの作品を手掛けてきたJ. Robbinsとなんとも渋め。ここだけをとっても、音楽に対するバンドのこだわりが感じ取れるように思う。

2枚目となる今作であるが、昨年の初めにリリースされた1stアルバム”This Couch is Long & Full of Friendship”で見せた音楽性と比べると、大きな変化が見て取れる。Emoと一言にいっても様々な音楽性があるが、1stアルバムは繊細な音楽の細さが際立つ、幾分攻撃性を持ったサウンドに、シャウトや語りを多く取り入れた、これまた攻撃的なボーカルが載ったサウンド。それに対して、今作ではとにかくメロディーが温かく、音に包まれたときに癒しを感じるようなサウンドである。この変化は、今年の春にリリースされたOld Grayとのスプリットでも少しは感じられた変化ではあったが、今作でサウンドのまろやかさをさらに増幅させたと言える。

Owenファンの琴線に間違いなく触れてくるであろう繊細なイントロから始まるメイン曲”Always Focused”でも、曲全体に漂うのはOwenの曲が持つ寒々とした印象とは異なり、曲全体にほっこりとする温かさを感じる。そういう点では、むしろ上でも触れたInto It. Over It.の音楽性に近いように思う。アルバムを通して、この温かみを持った楽曲での統一感があり、作品としての完成度が非常に高くなっている。もちろん、これまでのバンドの持ち味であった心の奥底からのシャウトを用いる曲があったり、ホーンの音色や女性コーラスが楽曲に色を添えるアレンジもあったりと、1曲1曲における遊び心も忘れない。

バンドは、PhillyのパンクロックバンドThe Menzingersとの数回のショウをこなした後、Riot Festに出演。その後は、フロリダのFEST出演も含め、Emo Revivlalのキーパーソン的存在のDadsとアメリカ全土を回るツアーに出る予定である。Emo Revivalファンだけでなく、全インディーミュージックファンにアピールできる機会を経て、どのようなステージへと進んで行くのかが今から楽しみである。

音源はインタビューも掲載されているRedbullのコチラのにて全曲ストリーミング再生が可能となっている。これからの秋の夜長をともに過ごすのに持って来いな、郷愁を感じる音が詰まった最高の作品をぜひとも体感して欲しい。

(Written by 3104punx [Twitter])

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