[Disk Review] Tigers On Trains “Antarctica In Color”

Tigers On Trains Antarctica In ColorRelease Date: 2014/09/30
Label: Self-released
Hometown: Riverhead, NY

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並木道を散歩してるとき、電車の窓から外をぼーっと眺めてるとき、仕事や授業で疲れて一息つきたいときだったり…。Tigers On Trainsの曲はふとした瞬間に聴きたくなる。そして聴くうちに、何もしないでずっとこのままであれたらなあ、なんて思ってしまう。フォークを基調した彼らのサウンドは優しく、温かく、私にいつも心地良さを与えてくれた。そんな彼らの新作『Antarctica In Color』ではフォークを基調としつつ、カントリー要素だったり、アップテンポでポップな「踊れる」要素も取り入れられている。そんな本作の楽曲たちを聴いてると、野外フェスで彼らのライブを見たいなあ、なんてついつい思ってしまう。

まず本作1曲目「Broken Dart」。この曲は、包み込んでいくようなベースと軽やかなコンガによるリズムがとにかく気持ちいい。そして、Mason Maggio(vo.)が語りかけるように丁寧に歌いはじめれば、一気に曲が輝き始め、思わずうっとりしてしまう。それから本作では彼らに珍しく電子音を多用している。例えば、「Plumes」では打ち込みを用いているし、「Staircase」ではシンセを基調としたサウンドになっている。これまでの彼らにはなかっただけに、温かいサウンドから離れちゃうんじゃないの?なんて心配するかもしれない。けれど、曲を聴けばそんな心配は一瞬で消えるはず。 Mason Maggioの懐深い歌声や、弾く柔らかいアコギの音からは、やっぱり優しさや温かさを感じるのだ。むしろ、打ち込みによって曲に軽みが生まれ、シンセはサウンドをよりポップに煌めかせているように思えた。

彼らの曲を聴いていると、いかに心地良いサウンドを作れるか、にこだわりを持っているように思える。そして、本作はこれまででいちばん実験的な作品であるように思う。アップテンポにしてみたり、電子音を多用したり、これまでの彼らにはなかった要素が本作にはあり、それは彼ららしさを引き立ててくれている。新しい要素を取り入れながら、これまでよりもさらに心地良いサウンドを作る彼らは本当にさすがとしか言いようがない。

(Written by 北村奈都樹 [Twitter])

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